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死刑執行の記録(平成元年〜現在)

1989年(平成元年)以降に日本で行われた死刑執行を、法務大臣ごとの執行人数と、複数の独立した情報源で確認できた個別事件について出典付きで記録しています。

【中立性に関する注記】 本ページは死刑制度そのものへの賛否を主張する意図を持ちません。公開情報・報道に基づき、いつ・誰の下で・何人が執行されたかという事実関係を記録するものです。
【本ページの掲載基準】
法務大臣別の人数:
法務省発表・日弁連(JFBA)声明・主要報道等の複数の情報源に基づき、在任期間と執行人数を掲載しています。一部の期間は資料間で数値に差異があり、その場合は注記しています。
個別事件の掲載:
氏名・事件概要・裁判経過を個別に掲載しているのは、複数の独立した情報源(法務省発表、主要報道2社以上、弁護士会声明等)で氏名・事実関係が確認できたケースのみです。単一の情報源にしか記載がない、または氏名表記(漢字)に確証が持てないケースについては、個人名を掲載せず、法務大臣ごとの人数集計にのみ含めています。
【データの限界について】 1994年〜1999年頃は、年ごとの執行人数までは確認できたものの、氏名・執行日・拘置所等の詳細を一次資料から特定できていません。また、一部の年(1993年・2016年前後等)は執行人数の月次・大臣別の内訳に資料間で食い違いがあります。上川陽子氏は法務大臣を3期(2014-15年、2017-18年、2020-21年)務めており、「15人」は2期目単独の人数、「16人」は3期通算の人数です(3期目の執行数はゼロ)。これらの空白・不一致は今後の追加調査で埋めていく予定です。誤りにお気づきの際はお問い合わせフォームまでご連絡ください。

法務大臣別 執行人数

在任期間はおおよその月単位。人数は確認できた範囲の集計で、一部は資料により差異があります。

法務大臣在任期間執行人数備考
谷川和穗1989/6–1989/80人
後藤正夫1989/8–1990/2不明1989年11月頃に執行があったとされるが詳細未確認(前任までの空白は「3年4か月」とされる)
長谷川信1990/2–1990/90人
梶山静六1990/9–1990/120人
左藤恵1990/12–1991/110人浄土真宗僧侶。宗教上の理由から執行命令書への署名を拒否したとされる
田原隆1991/11–1992/120人
後藤田正晴1992/12–1993/83人以上1993年3月26日に3人執行(約3年4か月ぶりの執行再開)。1993年通算は7人とされるが、残り4人の執行時期の大臣別内訳は未確認
三ヶ月章1993/8–1994/4不明1993年分の一部が含まれる可能性
永野茂門1994/4–1994/50人在任約1か月
中井洽1994/5–1994/60人在任約1か月
前田勲男1994/6–1995/81994年計2人氏名・執行日未確認
田沢智治1995/8–1995/10不明1995年計3人のうち一部か。氏名・執行日未確認
宮沢弘1995/10–1996/1不明
長尾立子1996/1–1996/11不明
松浦功1996/11–1997/9不明
下稲葉耕吉1997/9–1998/73人1998年6月25日執行(東京1・福岡2)。氏名未確認
中村正三郎1998/7–1999/3不明
陣内孝雄1999/3–1999/10不明
臼井日出男1999/10–2000/7不明
保岡興治(1期目)2000/7–2000/122000年計3人「20世紀最後の執行」と報じられた。氏名未確認
高村正彦2000/12–2001/42001年計2人氏名未確認
森山真弓2001/4–2003/92002年計2人氏名未確認
野沢太三2003/9–2004/92003年1人・2004年2人2004年6月1日執行分に宅間守(大阪教育大学附属池田小事件)を含む=下記個別掲載
南野知恵子2004/9–2005/102005年1人氏名未確認
杉浦正健2005/10–2006/90人就任当初、執行命令書への署名に難色を示したと報じられた
長勢甚遠2006/9–2007/82006年計4人在任中通算では10人執行とする資料もあり、内訳は要確認
鳩山邦夫2007/8–2008/8通算13人2007年は9人執行。ハイペースな執行から「死神」と呼ばれた
保岡興治(2期目)2008/8–2008/90人在任約1か月
森英介2008/9–2009/92008年内9人2008年通算では15人が執行された年(宮﨑勤を含む)。うち一部は前任の鳩山邦夫の在任中
千葉景子2009/9–2010/92人2010年7月28日執行。千葉法相本人が執行に立ち会ったと公表。氏名は資料により表記が異なり未確定
柳田稔2010/9–2010/100人在任約2か月
仙谷由人2010/11–2011/10人在任約2か月
江田五月2011/1–2011/90人2011年は全国で執行ゼロの年
平岡秀夫2011/9–2012/10人
小川敏夫2012/1–2012/63人2012年3月29日執行。氏名は資料により表記が異なり未確定
滝実2012/6–2012/12(2期)4人2012年8月3日2人・9月27日2人。氏名は資料により表記が異なり未確定
田中慶秋2012/100人在任約10日
谷垣禎一2012/12–2014/92013年計8人2013年2月・4月・9月・12月に執行。氏名は資料により表記が異なり未確定
松島みどり2014/9–2014/100人在任約1か月
上川陽子(1期目)2014/10–2015/101人2015年6月25日執行。氏名は単一情報源のため未掲載
岩城光英2015/10–2016/84人2015年12月18日2人・2016年3月25日2人。氏名未確定
金田勝年2016/8–2017/83人2016年11月11日1人・2017年7月13日2人。氏名未確定
上川陽子(2期目)2017/8–2018/1015人2017年12月19日2人(下記個別掲載)、2018年7月6日・26日にオウム真理教関連13人(下記個別掲載)。3期通算では16人
山下貴司2018/10–2019/94人2018年12月27日2人・2019年8月2日2人。氏名未確定
河井克行2019/9–2019/100人選挙違反疑惑で約51日で辞任
森雅子2019/10-11頃–2020/91人2019年12月16日執行。氏名は単一情報源のため未掲載
上川陽子(3期目)2020/9–2021/100人2019年12月〜2021年12月頃までの約2年間、全国で執行なし
古川禎久2021/10–2022/84人2021年12月21日3人(氏名未確定)、2022年7月26日1人=加藤智大(下記個別掲載)
齋藤健2022/8–2023/90人
小泉龍司2023/9–2024/100人2023年・2024年は全国で執行ゼロの年
牧原秀樹2024/10–2024/110人在任約40日
鈴木馨祐2024/11–2025/101人2025年6月27日執行=白石隆浩(下記個別掲載)。約2年11か月ぶりの執行
平口洋2025/10–現在0人2026年8月時点で執行なし

出典:法務省発表、日弁連(JFBA)会長声明・談話各年版、龍谷法学45巻2号(石塚伸一)、nippon.com、各種報道(詳細は各項目参照)。2000年以降の通算執行者数は98人(2000年〜2022年7月)+2025年6月の1人=99人。

個別事件(複数情報源で確認済み)

以下は、氏名・事実関係を複数の独立した情報源で確認できた事件のみを掲載しています。

2004年6月1日執行
宅間守
大阪教育大学附属池田小学校事件
事件概要

2001年6月8日、大阪教育大学附属池田小学校に侵入し児童8人を殺害、児童・教員15人に重軽傷を負わせた。

裁判経過

大阪拘置所にて執行。本人が控訴を取り下げるなど早期の判決確定を求めたことでも知られ、犯行から約3年という異例の早さで執行に至った。

出典
  • 法務省発表・各種報道(複数紙で確認)
2008年6月17日執行
宮﨑勤
東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件
事件概要

1988年〜1989年にかけて、東京・埼玉で幼女4人を誘拐し殺害した。

裁判経過

東京拘置所にて執行。裁判では責任能力の有無が長く争点となった。

出典
  • 法務省発表・各種報道(複数紙で確認)
2017年12月19日執行
関光彦・松井喜代司
市川一家4人殺害事件/ハンマー殺人事件
事件概要

関光彦(執行時44歳)は1992年、千葉県市川市で一家4人を殺害した事件(犯行当時19歳)。松井喜代司(執行時69歳)は婚約者とその両親をハンマーで殺害した事件で死刑が確定していた。

裁判経過

東京拘置所(関)・広島拘置所(松井)にて執行。両者とも執行当時、再審請求中であったことが弁護士会等から指摘されている。関は犯行時19歳の少年であり、少年事件での死刑執行は約20年ぶりとされた。

出典
  • 法務省発表、大阪弁護士会声明、日弁連声明等(複数情報源で確認)
2018年7月6日・26日執行
オウム真理教関連13人
松本サリン事件・地下鉄サリン事件等
事件概要

1994年の松本サリン事件、1995年の地下鉄サリン事件等、オウム真理教が起こした一連の事件に関与したとして死刑が確定していた13人が執行された。
2018年7月6日執行(7人):麻原彰晃(松本智津夫)、早川紀代秀、新実智光、井上嘉浩、中川智正、遠藤誠一、土谷正実。
2018年7月26日執行(6人):広瀬健一、豊田亨、林泰男、横山真人、岡崎一明、端本悟。

裁判経過

各人の最高裁での死刑確定時期は2006年〜2011年にかけて順次確定した(個別の確定日は今後調査を予定)。執行は東京・名古屋・大阪・仙台の各拘置所等に分散して行われたとされる。

出典
  • 法務省発表・各種報道(複数紙で確認)
2022年7月26日執行
加藤智大
秋葉原通り魔事件
事件概要

2008年6月8日、東京・秋葉原の歩行者天国にトラックで突入した後、通行人を刃物で襲撃し、7人を殺害、10人に重軽傷を負わせた。

裁判経過

東京拘置所にて執行。最高裁で死刑判決が確定したのは2015年2月で、確定から約7年5か月、犯行から約14年を経ての執行となった。

出典
  • 法務省発表、日本経済新聞、東京新聞、各種報道(複数紙で確認)
2025年6月27日執行
白石隆浩
座間9人殺害事件
事件概要

2017年、神奈川県座間市の自宅アパートで、SNS(Twitter)を通じて接触した男女9人を殺害し、遺体を切断・遺棄した。

裁判経過

東京拘置所にて執行。本人が控訴せず、2021年1月に死刑が確定した(一審のみで確定)。全国的に約2年11か月にわたり執行が途絶えていた期間の後、石破内閣・鈴木馨祐法相の下での初の執行となった。

出典
  • 法務省発表、日本経済新聞、日弁連声明、共同通信等(複数情報源で確認)